セサミンとセサミノール
ゴマに含まれているセサミンは美容と健康増進に効果があり、サプリメントの売り上げも上々で人気が高まっています。 ゴマにはいくつもの成分が含まれていますが、セサミン同様、セサミノールという成分にも注目してみる価値があります。
セサミンとセサミノールは同じゴマリグナンの成分
セサミンとセサミノールはどちらもゴマに含まれるゴマリグナンという抗酸化物質のひとつです。 ゴマリグナンはゴマに含まれる特有の成分で、脂にも溶け、脂質の酸化を防ぐ働きがあります。
ゴマリグナンはセサミン、セサミノールのほかにもセサモール、セサモリノール、セサモリンなど複数の種類があり、一種類の構造ではなく、多様の構造の成分の総称として使用されています。
抗酸化作用のあるセサミンとセサミノール
セサミンとセサミノールはどちらも抗酸化作用が強く、体内の活性酸素を除去する働きがあります。 活性酸素は細菌やばい菌などから細胞を守り、病気を防ぐ働きがありますが、増えすぎると体を錆びさせ、老化の原因になります。
人が呼吸により取り入れる酸素のうち、約2%が活性酸素になります。 それ以外にも激しい運動や喫煙、ストレス、紫外線、食品添加物などによって活性酸素は毎日作られます。 その活性酸素を減らす役割がセサミンなどの抗酸化物質です。
セサミンとセサミノールの特徴や働きは多少異なります。 それぞれの具体的な働きは次の通りです。
セサミンの特徴と働き
セサミンはゴマリグナンの中で、最も多くゴマに含まれている物質です。 強力な抗酸化作用があり、肝機能を向上させる働きが強い成分です。
活性酸素のほとんどは肝臓で発生しますが、抗酸化物質の中には肝臓まで到達しないものが多くあります。 しかしセサミンは肝臓に到達することができる物質で、肝臓の活性酸素を除去する働きがあります。
セサミンは肝機能を高め、老化を防止し、コレステロールの抑制や高血圧の改善など生活習慣病を予防する効果があります。 またセサミンはアルコールを解毒し二日酔いを予防、改善する働きも備えています。
セサミノールの特徴と働き
セサミノールもセサミン同様に抗酸化作用が強い成分です。 セサミンよりもゴマに含まれる量は少ないですが、セサミノールに糖がついた状態である水溶性のセサミノール配糖体を多く含みます。
セサミノール配糖体は腸内で腸内細菌によりセサミノールに変換され吸収されます。 この作用により、セサミノールは全身の細胞の酸化を抑制し、動脈硬化を予防する働きがあります。
セサミン、セサミノールの共通するそのほかの効果
セサミン、セサミノールはアンチエイジング、美肌効果、育毛、抜け毛の防止及び美髪効果、ホルモンバランスを整え更年期障害を改善する効果があります。
セサミン、セサミノールを多く含むゴマ製品
セサミンはゴマ製品全体に含まれ、セサミノールはゴマ油に多く含まれています。 多く含まれているとはいえ、ゴマリグナンはゴマ全体の1%程度しか含まれず、セサミン、セサミノールとなるとそれよりも更に少ない量しか含まれません。
成分を効率良く摂取するためにはサプリメントでの摂取がおすすめです。 セサミンは多くの種類のサプリメントが通販でも販売されています。
サプリメントを利用する以外にも、セサミノールを含むほかのゴマリグナンの成分も一緒に摂れるように、ゴマ製品やゴマ油をできれば毎日の食事にプラスするように心がけましょう。